有限会社 黒澤商店(ゆうげんがいしゃ くろさわしょうてん)

私がおこなう漆塗りの工程は、一度塗って終わりではなく、下地をなん度も塗り表面を仕上げ、そこから何度か上塗りをして１つのパーツが完成です。化学塗料を吹き付ければすぐに綺麗に仕上がりますが、手作業の仏壇は膠や漆など自然から取れる原料をつかい、こうした細かい工程を何度もへて、数ヶ月〜伝統工芸品になると１年以上かけて完成させていきます。

伝統的工芸品は、100年以上の歴史を持ち伝統的な技法や材料を使って手作りで作られているなどの基準があります。その中でも仏壇仏具には、漆塗りの技術だけでなく、彫りや撒き絵など、日本が誇る技術が詰まっています。海外製に押され消えつつある伝統技術を後世に伝えるために、昔ながらの大阪仏壇の形にこだわらず、他の仏壇の要素を取り入れたり新しい活動を行っています。

少しでも技術を体験していただくきっかけを作りたいと思い始めたのが金箔貼り体験です。金箔は普段馴染みがなく難しいように見えますが、初めてでも扱いやすいように下準備がしてあるものを、伝統工芸士が横について教えながら行うのでご安心ください。漆板だけでなく、ゴルフボールなど様々な形の体験をしていただくことができます。